今日放送されたNHK「ためしてガッテン」のテーマは「転移を抑える新治療!ガン徹底予防術スペシャル」でした。私の親は二人ともガン患者ですのでとても興味深いテーマです。
その中の「ガン細胞の驚きの潜入パワー」という一節では、ガン転移する際には細胞の周囲にあるコラーゲンを分解する酵素を出してコラーゲンを壊しながら転移するということが説明されていました。それならということでコラーゲンの分解を阻止する新薬でコラーゲンの分解をくい止めると、ガン細胞はその場から動かなくなり転移防止の効果があるんだそうです。
この新薬はまだ研究段階で、人間のがんに効果があるかどうかは分からないそうですが、コラーゲンは美容のみならず、ガンの転移にも関連があるようです。
番組内でのコラーゲンの話はここまででしたが「コラーゲン食べれば、美容だけでなくガンの転移も防げるかも・・・」と思った人もいるのではないでしょうか?
コラーゲンは体の中のいろんな部分に存在し大切な役割をしているものですが、残念ながらコラーゲンを食べてもコラーゲンの補給にはならないのです。
サプリメントのコラーゲン商品も多く出回っておりますが、コラーゲンは大きな分子からできているタンパク質ですので、低分子のビタミン、ミネラルのように、飲んで補給できるものではありません。タンパク質ですので、そのまま吸収されることはなく、ペプチドやアミノ酸に分解されてから吸収されます。そのため、口から摂取したコラーゲンが、そのままお肌やガン細胞周辺のコラーゲンになるということはありません。
また、コラーゲンを分解した成分が、体内でコラーゲンの生成を促進するという研究もありますが、そのメカニズムは解明されていないそうです。(原)
参考:コラーゲンの話 大崎 茂芳 中央公論新社 (2007/10)
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