父(82歳)の肺ガンに対する重粒子線治療の続きですが、照射のための固定具の作成をしました。
重粒子線の照射前に患者の照射位置を合わせても、患者が動くと照射位置がずれてしまうので全身の固定具を作成するのだそうです。
固定具は患者個人個人の体型、治療部位に合わせて作成されます。
ゆるい固定具では動きを制限できませんし、固すぎて窮屈な固定具でも不愉快な痛みを与えてしまい、その結果患者が動いてしまう可能性があるため、固定器具作成は、個々の患者さんの体位、状態等に応じて微妙な調整が必要なんだそうです。
まずは身体の下位、側面の固定具(マット)を作成で、水に濡らすと10分程度で硬くなる発砲スチロール製の細かいビーズが入っている袋を、体の下と側面に合わせて作成したそうです。
次に約45度まで暖めると柔らかくなり冷めると再び硬くなるプラスチックシートを用いて、上側からの固定具用のカバーを作ったそうです。
このシートを暖めた状態で体表面に密着させ下位、側面に巻き込むようにして固めたそうです。頭部の場合も同じで、顔全体をおおうマスクのような固定具を作成したそうです。
45度に暖めたプラスチックシートも、我慢するほど熱くはなかったそうですが、その後霧を吹き付け扇風機で冷やしたのですが、その時は水が顔に当たって冷たかったそうです。
固定具の作成で、患者にとってつらいのは、この程度だったそうです。(K)
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