あるご病気にお悩みの方からご相談をいただきました。「知人よりある健康食品を勧められているのだが、高額なので本当に効果があるかを知りたい・・・」とのことです。
私がその健康食品の成分をみる限り、科学的に効果のあるような成分は含んでいない商品でしたが、実際に同じ病気で効果があった人がいるのだそうです。
「知人は信用できる人なのに・・・」と不思議がっていらっしゃいましたが、そのようなことはプラセボ効果で十分あり得ることなのです。
「プラセボ」(placebo)とは患者を喜ばせるだけのための偽薬という意味で「プラシーボ」ともいいます。どんなものでも信じて飲めば効果があるというのを「プラセボ効果」といいます。
この「プラセボ効果」は大きいので、新薬のテストのときなどは、比較対照のグループの人たちに、偽薬を投与して実験するのが標準的な方法になっています。実験の比較対照グループの人たちには、効果のある薬だと偽って、害のない食塩水やでんぷんなどを飲んでもらうのですが、薬を飲んだと信じた人にも効果が現れることが、よくあるのだそうです。
実験では偽薬でも、3分の1程度もの人に効果があったそうですので、かなり強力です。
結果的に効果があれば良いのかも知れませんが、プラセボ効果を期待して健康食品を購入しているわけではありませんので、体験談だけで判断しない方が懸命だと思います。(原)
スポンサーサイト