春、卒業のシーズンですが、私も久し振りに卒業生になりました。
3年間の「天然酵母パン教室」を卒業しました。
基礎科、応用科、研究科と60種類以上のパン作りを学びましたので、将来は予約でパンを販売したり、少人数のパン教室を開催したりしたいなんて考えております(笑)。
「天然酵母」とは、ブドウなど果実や穀物に付いている野生の酵母を利用した発酵種のことです。
「天然酵母」の反対語は「人工酵母」となりますが、酵母は微生物ですので人間が科学的に作れるものではありません。
「天然酵母」と比較されるのは「イースト」です。
「イースト」を化学的に作り出した添加物のようなものと誤解されている方も多いのですが、どちらも自然界に存在する酵母です。
(
イースト(Yeast)の意味は酵母)パンに適した単種の微生物を工業的に純粋培養したものが市販されている「イースト」です。
天然酵母は管理が難しく、手間と時間がかかり、慣れずにパン作りに使うと失敗することも多いのですが、いろいろな種類の酵母が混在していてそれぞれの酵母の出すアルコールともともと付着していた果実や穀物の風味が、パンに奥深い風味を付けるのです。「天然酵母パン」のほうが安全とか体に良いというわけではなく、風味が良いのです。
菓子パンなど味の強いパンだとその風味がよくわからなくなってしまうので、「天然酵母」の風味を味わうのには食パンなどのシンプルなパンがお勧めだと思います。(原)